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映画「あなた、その川を渡らないで」と真実の愛

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宗教全般の記事を扱っている韓国・毎日宗教新聞に掲載されていた記事をご紹介します。

ご覧下さい。

日本語版(記事入力:2014/12/20)

映画「あなた、その川を渡らないで」と真実の愛

▲ 老夫婦(98才の夫と89才の妻)の愛と離別を描いた映画、「あなた、その川を渡らないで」が家族と愛という普遍的なテーマを取り扱い、全ての世代から幅広い支持を受けている。©毎日宗教新聞

▲ 老夫婦(98才の夫と89才の妻)の愛と離別を描いた映画、「あなた、その川を渡らないで」が家族と愛という普遍的なテーマを取り扱い、全ての世代から幅広い支持を受けている。©毎日宗教新聞

人間は本来、愛に生まれて、愛に生きて息子や娘を産み、愛の目的地に到達して、永遠に創造主である神様と共に生きるために、神様の懐に戻るのが人生行路である。愛の目的地に到達して、神様と一緒に永遠に生きるために、神様の懐に戻るのである。すなわち、私達の一生とは愛で始まり、愛で熟して、愛の実として収穫されるものである。人が死ぬというのは、愛の実を収穫することである。

愛とは何であろうか? 愛に対する辞書の定義は、「人間の根源的な感情として人類に普遍的であり、人格的な交際、または人格以外の価値との交際を可能にする力」とある。文学的や哲学的にはお互いの関係に従って、愛をエロス、ストロゲ、フィリア、アガペー等の4つに分類している。エロスは異性間のロマンチックな愛、ストロゲは家族や親戚間の愛、フィリアは友人間の友情、アガペーは神のように犠牲的で偉大な愛をいう。言い換えれば、人間はエロスによって生まれ、ストロゲによって育まれながら、フィリアによって心情が整えられて、アガペーによって完成されると定義している。


私達はこの4つの愛の種類に対して、常識として説明は出来るが、真実の愛が何かという問いの前では漠然とならざるを得ない。このような漠然とした愛に対する理解により、愛によって起きる色々な問題も見受られる。もし、真実の愛が何かを正確に知って各自が接する環境で実践するようになったら、私達の人生は豊かで幸せになり、新しい希望と可能性を発見するようになる。


真実の愛が実現される所がまさに天国

それでは、真実の愛の属性は何であり、真実の愛の実現はどこで、どのように形成されるのであろうか?

第一に、真実の愛は与えても忘れてしまい、また与えようとすることだ。ここで話す真実の愛とは、条件を前提としたり、計算的な愛でない。このような愛を実践する人こそ、真実の愛の主人になることが出来る。真実の愛を行う人は、豊かさを感じながら生きる。なぜ、そうなのか? 真実の愛を実践した後では、消耗感も空虚感も存在しない。それは、神様の創造を見ても知ることが出来る。神様と人間の関係を、父子の関係といった。それで神様は愛する子供である人間と天地の万物を創造するために、全てを投じた。この偉大な創造の後には、与えても忘れてしまい、また与えようとする真実の愛の論理が適用された。私達は両親の愛を通して、このような神様の愛を感じることが出来る。両親は、子供に全てを与えたがる。与えても、常に与え足りないと感じるのが両親の気持ちである。このような両親の心は、与えて続けても空しさを感じない。
むしろ、幸福でいっぱいだ。第二に、真実の愛の実現は、4つの愛が留まる家庭から始まる。愛にも様々な種類があるが、最も基本的なものに、両親の愛、夫婦の愛、子供の愛、兄弟姉妹の愛がある。
愛は必ず相手を通して、相手との意思疎通を通してなされる。愛は自分から始まるのではなく、相手を通して無限に大きくなれる。あなたは、今どこでどのように真実の愛に通じながら生きていますか? まさにこのような関係を通して、真実の愛の出発が家庭から始まる。家庭で4つの真の愛が実現される時、私達の生活環境では天国が始まる。家庭は、天国の縮小模型であるためだ。しかし、現実はこれとは正反対の方向へと行き、家庭が崩壊されて残念である。両親がおらず、夫婦がおらず、子供がおらず、兄弟姉妹がいない私一人だけがいる場所が、真実の天国になり得るだろうか?


第三に、真実の愛は拡大発展する。真実の愛の実践は限定されたり、消耗の概念でなく、益々大きくなるようになっている。それは家庭から始まる。真実の愛は家庭の中だけに留まるのではなく、より大きい環境へと膨張・発展するようになる。両親の愛は自分の子供だけのための愛でなく、同じ年齢層の全ての子供達を愛するようになる。その愛は家庭を越えて社会へ、国家へ、世界へ、宗教と文化、人種と国境を超越して実現される。それと共に変わらない真実の愛の内容、すなわち与えてもまた与えたい心がなければならない。


「あなた! 私たち本当に幸せに暮らしたよね。」

76年の間、お互いを大事にして生きて来たある老夫婦の愛が、真冬の映画街を熱くしている。「アーガスフィルム」提供のドキュメンタリー映画、「あなた、その川を渡らないで」の興行成績に熱い風が強く吹いている。家族と愛という普遍的なテーマを取り扱い、全ての世代から幅広い支持を受けている。老夫婦(98才の夫と89才の妻)の愛と離別を取り扱ったこの映画は、11月27日の封切りから13日間で30万人の動員観客数を越えた。韓国の独立系映画の中で、最短期間で累積観客数30万人を突破したのである。2009年に韓国の独立系映画史上、最大スコア(293万人)を記録した「ウォナンソリ」よりも早い記録である。

商業映画の製作費の10分の1にも満たない資金(1億2000万ウォン)で製作された素朴なドキュメンタリー映画が、そうそうたるトップスターが出演した国内外の映画を抜いて、素晴らしい興行成績を上げた。「あなた、その川を渡らないで」は封切り映画館が186箇所であったが、現在は301箇所に拡大した。
12月8日にはイ・ジョンジェ、シン・ハギュン主演の「ビッグマッチ」を抑えて、週末(7日)には一日で5万人を越える観客を集める等、尋常でない興行を見せている。この映画にはスター俳優がおらず、スペクタルな場面も登場しない。江原道(カンウォンド)横城(フェンソン)の小さい村で、結婚76年目の仲良く暮らしている老夫婦(夫:チョ・ビョンマン、妻:カン・ゲヨル)の日常が全部である。


老夫婦のちょっとした出来事によって、日常を作っている。春には夫が花を折って妻の頭に差してあげて、夏には小川でバタ足をして水遊びをする。秋には夫が妻に落葉をふざけて投げつけ、冬には二人で外に出て来ては冷えた手で雪玉を作って、雪合戦をする。


「ペアルックのTシャツ」のように同じ色の韓服(民族衣装)を着飾って、どこへ行こうが手をぎゅっと握って行き交う白髪夫婦の姿は、「やらせ」ではないかという疑いを持ったりもする。しかし、疑かったことがすぐに恥ずかしくなる。夫が妻の頭に花を差してあげながら、「きれいだ!」と言って笑う時、観客は甘い愛を味わうようになる。この映画では、私達の人生には死が自然とあるように、永遠な離別も自然に描く。映画の撮影中、チョ・ビョンマンさんの健康が悪化して、家では笑い声が減る。妻は夫の顔をなでながら、「3ヶ月間だけ、このように私のそばにいてくれたら良いのだが」と話す。ある場面では悲しみを表現する音楽が背景に流れないが、観客は離別までの期間を愛でもって待つ老夫婦を見る時、涙を抑えられない。

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