お金の物語 5/10


 

      第二部   新しい金融システム

 

 1 人体との対比

   現在運行されている貨幣システムでハード部分は整っていますので金融ルール(法律)変更すればよいということになりますが、単純にそれだけでうまく行くでしょうか。

   第一部で現在の貨幣システムの問題点の核心を3つ論じましたので新しい金融システムの輪郭が浮かんできました。

 

  そこで、この貨幣のシステムということを考える前に、はたして完成された 「シ、ス、テ、ム」 というもの自体が実際にあるのかどうか、もしそんなシステムがあったらとしたらそれを参考にして新しい金融システムが考えられるのではないでしょうか。
私たちの身近にあって、それでいて完成されたシステム? あるでしょうか?

 実はあったのです、しかも高効率で無駄がなく完璧なシステムです。

  それは私たちの最も身近なもの「人体」です。

 

  不思議なことですが調べてみれば自然につくられたものであれ、人間がつくったものであれ、すべてこの人体に驚くほど似ているのです。
少し例をあげましょう、地球は、表面に木や空気があり地表があります、人体には皮膚があって毛やウブ毛がはえています。
地下には地下水が流れ動くマグマがあり地核があります。皮膚の下には血管、筋肉、骨があり、地球は太陽を365日で公転しているように人体の体温は36,5度となっています。

人間が作ったコンピューターはハードとソフトからできていてこれは人間の心(脳)と体です。
動物も植物も人間に例えられる機能から出来ています。
では、それを金融システムに当てはめたらどうなるでしょう。

 

  お金はちょうど血液のようなものです、血液は酸素や栄養など様々なものを運びます、お金もお祝いに頂くお金と、泥棒してきたお金ではどうでしょう、同じお金なのに人の心も運ぶこというのですね、お金が沢山貯まるというのはうれしい事ですもっともっと貯まってほしいし、巨万の富というものにあこがれますよね、どんなに貯まっても邪魔にはならないし。

 

   それではもうすこし、今度は血液にかかわる人体の臓器について見てみましょう、かかわりの大きい臓器は3つです。

 

一番は肝臓です肝臓は代謝(たいしゃ)、解毒、分解、貯蔵、体熱の維持です。心臓は血流の調節。骨髄は血液を作ります。
金融システムを扱う政府の省庁としては、肝臓はおもに大蔵省、心臓は銀行、骨髄は造幣局といったところです。これらが人体の各臓器やシステムと同じように、その目的と完全に一体化しお互い補完し合いながら円滑な授受作用をしなければなりません。
また人体の完璧さはすべてのシステムが循環型になっていて無駄がなく最小のエネルギーで最大の効率を生み出していることです。排泄物までが良質な肥やしとなります。

 

  不正なく助け合い補い合いそれらは同じひとつの目的のために機能しなければなりません。

 

 生産能力と需要からお金(血液)の総量を決める事ができるし、分配と税収(臓器)によってインフレとデフレその他の実体経済(肉体)をコントロールできます。

こうなれば社会自体も使い捨て右肩上がりから、エネルギーも資源も生産もすべて人体のように環境を壊すことのない循環型にしなければ永続できません。

 

 それではもう一度問題を整理してみましょう。現在の貨幣システムにおける大きな問題点は3つあるといいました、すなわち、利息、信用創造、紙幣の発行権です。

 

     このあたりを人体で説明するのがわかりやすいと思います。

 いらなくなった血液は本来は肝臓でもって処理されているのに、現在の貨幣システムでは逆に利息によって増え続けているのです。
仕方がないので貯蔵し続けるしかないので時間が来ると肝硬変(貯まり過ぎたお金)になってしまう。

一方体の方では、血液がどんどん少なくなってきて、酸素を運んだり栄養を組織の末端まで届けたりができなくなってくる(デフレ)。 この状況をよく観察してみたら、肝臓に血液を増やす装置ができていた(利息)、それだけではなく本来は骨髄(政府)でだけ新鮮な血液は作られないといけないのに、勝手に血液を作る臓器ができていた(信用創造)、という奇形体質になっていたということです。

そうして貨幣システムの欠陥を原因とするところの人間社会全体を吹き荒れる暴風雨によって、日頃から動くこと自体も辛く様々な障害(不幸や犯罪)に悩まされ、末端では栄養不足で壊死する(自殺)所もでているのです。

 

  まさにこの人体は瀕死の重傷患者になってしまっていたのです

 こんなことが、貨幣システムの中で起こっているのに私たちは全く気づいていないのです、システムと完全に一体となっているのでわからなくなっているのです
自分の身の回りのことや、手にとって見える範囲のことについては詳しいのですが、システム全体を見渡すことが出来る立場にもないし、そのような情報もなかなか出まわってはいないので、かえって今のシステムを容認し詳しく解説したりしてしまうのです。

 もっと立ち入った話をすれば、この得体のしれない病気の原因はウイルスに感染しているからなのです。すなわち、見えない人間の内面が見える形となって現れているのです、不完全な人間の心的状態が自然界にはない矛盾した人間界を造っているということです

 

   ですから、対症療法(経済理論)や外科手術(政府紙幣他)だけでは完治しません根本的治療法はウイルスを除去する強力なワクチン(人格完成のために必要な真理や環境)を摂取することが必要なのです。合わせて行うその後のリハビリ(不完全な心的状態から人間として完成するための教育実践)によって本然の人体へと転換されなければならないのです。

    これらのことがすべて、同時進行で行なわれなければならないのですが、そんなことが出来る地域や国は限られてくるでしょう。

どこかに矛盾がある。という事は雰囲気としてだけ皆なんとなく分かっているのです。

 これで新しい貨幣システムの概略が見えてきたと思います。

 

 

 

   2   現在の貨幣システムと新しい貨幣システム

 

 せっかく新しい貨幣システムがみえてきたのに ここにきてもうひとつ厄介な問題が出てきました。

   現在の貨幣システムを今すぐ変えただけでは問題は絶対に解決しないということです

 

   これには現在の人間の精神が持っている矛盾した不完全な心の構造を先に、あるいは貨幣システムと同時に解決できなければなりません。 新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れなければならないという事と同じです、そうしないとぶどう酒が発酵してきて伸びきっている古い皮袋は破れてしまいます。
いくら完璧な人体構造でも狂った精神によって殺される(自殺する)こともあるように。

完璧な貨幣システムをつくり上げたとしてもそれを行使する側(役人とかシステムの管理者)が狂っていればいくらでも不正ができるわけです。
そのために刑務所(病院)というものがあるではないかと思うかもしれませんが、不可抗力でなる病気と判っていてする犯罪とはまったく違います。病気には薬や治療ができます、同じように金融システムにしてもルールや組織の改変ができます。しかし分っていて傷をつける行為にはつける薬がありません。

身体の健康な自殺願望者をいくら助けても結局は自殺してしまうようなものです。
人体も病気になりますがその7、80%が精神からくるものです。次が過労で病気事故は10から数%といわれています。しかし農薬や汚染が解消され、精神的なストレスや環境までもが、もっと整えられればどうでしょう。
人体は、各臓器や四肢五体が自分勝手に他を攻撃して自分で自分を傷つけてしまう。という事はしません。

   むしろ自己主張し合いながらも助け合い補い合ってひとつの目的の元に統一されています

 

  人間の社会もこのようにならなければどんなルールも絵に描いたもちでしかありません。
いいや。むしろ矛盾しているから人間なんだという人もいますが、そういう人の言っていることも、よく聞いてみると矛盾性と曖昧性をごっちゃにしているものです、酸素と水素を何度も何度も反応させていたら、ごくまれにですがお酒ができることもあるのです。 という話をしても科学を知っている人はだれも信じはしません。

 

  ネズミでも事故を予見して船からいなくなるといいます、ましてや人間は、本来持っている能力をもっと高められるのではないでしょうか。

 

 ここでしばらく新しい貨幣システムを考えるにあたり、私たちが持っている内面の矛盾性を解決するために必要となる真理(だれも否定することのできない、普遍的で妥当性のある法則や事実)というものについて考察してみましょう。

 

 

Posted by on 2012年2月13日. Filed under コラム. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. You can leave a response or trackback to this entry

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